グヤトーンの思い出
Guyatone(グヤトーン)という音響機材ブランドがありまして、とりわけ同社のコンパクトエフェクターはわしも愛用しております。というか、ボードの中の大半はグヤ製品というw
正しくは東京サウンド株式会社といい、グヤの他にもREXERというブランドがありました。ワイヤレスでお世話になった人も多いかと
もともと家具屋さんだったので、かぐやの作る音→カグヤトーン→グヤトーンになったという大喜利のような説があります。かなり古くからある会社で、1933年(昭和8年)にはギター用の真空管アンプをリリースし、また、日本で初めてエレキギターを開発したメーカーでもあるのです
成毛滋さんあたりのラジオや教則本で育った方々にとっては、グヤトーンの真空管アンプ(往年のFLIPシリーズ)は忘れられない思い出でしょう。ああいう手軽なチューブアンプって、最近無いですよね
超高級ラインではなく、どちらかといえばコンシューマー志向というか「お財布フレンドリー」な製品が多く、わしが最も多く新品購入したのもグヤトーン製品でした
ぶっちゃけ言うと、中途半端な製品もありましたし、マーシャルとフェンダーの間の子みたいなアンプもありました。口さがないヒト達は「パチもんグヤトーン」などという悪評を立ててましたが、総じて製品の品質は良かったのですよ
日本ではパッとしないというか、BOSS等に圧されて日陰者あつかいだったグヤトーンですが、海外では「ガイアトーン」と呼ばれ、一部の機種はかなり高い評価を得てるんですね
わしゃ別に海外マンセーなヤツではありませんけども、BOSSの優等生的な製品に飽きてしまうと、コントロール類の限られた=弾き手の腕勝負、みたいなグヤ製品にえらく魅力を感じたのです
なんというか、冒険心というかアイディア勝負なところもありまして、近年はマイティマイクロシリーズという、機能を絞ってその分超コンパクトにしたペダルを売りにしていたようです。わしも術中にはまってずいぶん揃えてますわw
お客様相談室?にも何度か電話したことがありまして、対応は非常に良かったですね。ローランドやヤマハ等のシステム化された対応と違って、微妙に泥臭いところも良かったです(笑
そんな思い出多きグヤトーンですが、
今年の2月にひっそりと倒産しておりました
■粉飾決算 脱税と倒産:東京サウンドGuyatone倒産の理由 (2013.2.7)
えーと、別にグヤ社が粉飾や脱税をしてたというわけではありません。上のブログタイトルがそのようになってるだけね。しかし倒産の理由を詳しく検証してますので興味深い内容となってます
上記ブログではグヤ倒産の一因として「若者のギター離れ」を挙げております。若者の○○離れって、売上不振の代名詞みたいになっとるなぁ。まぁ本件では(そう形容するのも)わからないこともありません
また、音楽市場の縮小が、グヤ社が対象とする潜在的な顧客の減少につながった、という推測もしておられます。これはまぁ、どこの音響機材メーカーもそうだわね。ローランドも大量人員削減したぐらいだし
広義ではその推測で正しいと思うのですが、市場の変化をもうちょっと突っ込んで観察してみますと、以下の2点が倒産に至った理由かと
1:パソコンやネットと自社製品の融合が遅れたこと
2:ユーザーニーズがハイエンドとローエンドに分かれ、ハイはブティック系メーカーが、ローは新興国製に圧されたこと
グヤトーンは基本的にアナログ製品メーカーであり、おまけにローエンドからミドルクラスをターゲットにしてました。さらに、似たような商品構成のマクソン(日伸音波製作所)と比べると、看板に出来る製品が無かったこともあって、モロに市場変化の波に呑まれたのやないかと思われます
昨年あたりから、わしが急速にグヤコレクションを増やし出したのも、虫の報せみたいなものやったんでしょうかね
何にしても大変残念です
(´・ω・`)
WOEPライブ情報
2013年6月23日(日)
岸里玉出 CROSSROAD
19時開演
※アコWOEPです!
2013年7月14日(日)
西成区今池 音呑庵
19時開演/投げ銭
※アコWOEPです!
■WOEP New Album
燃える男の唄
WOEP 公式website

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